投資に後ろ向きだった夫が、ついに資産運用をスタートしました。
(夫を説得したときの記事はこちら↓)
投資嫌いの夫が結婚4年目で新NISAを開始!説得ゼロで意識を変えた「4つの出来事」 | 5年後に退職したい主婦 サイドFIREを目指す新NISA活用資産形成ブログ
「始めてみてどう?」と率直に聞いてみたところ、返ってきたのは意外な本音でした。
「管理するものが増えるし、もし自分に何かあった時、家族がこの財産に気づかなかったらどうしようって。全部把握させるのも大変だし、税金面でも心配をかけたくないんだよね」
この言葉を聞いて、私は「今こそ、夫婦で死後の対策を完璧に整えよう」と決意しました。
資産を増やすことと同じくらい、増やした後の「出口戦略(遺し方)」を考えておくことは、家族への最大の優しさだと思うからです。
1. なぜ、今これほど「死後」を真剣に考えるのか
私は仕事柄、相続や贈与のご相談を受ける機会が多くあります。そこで痛感するのは、「相続は、想像以上に揉める」という現実です。
揉めてしまっている方の半数くらいは、「まさか自分たちがこんなに揉めるとは思わなかった」とおっしゃいます。
当人同士だけならまだしも、子供の配偶者などが絡んでくると事態は一気に複雑化します。
さらに最近、衝撃的な事実を知りました。
私の父方の祖父が「自分は後妻の子だから、相続や兄弟関係で苦労が絶えなかった」と漏らしたのです。

父は細かいことを気にしない人ですが、さすがに「そんな大事なことは話しといてくれ」と困惑してました…
私の両親(60歳)ですら最近ようやく知ったこの事実は、親族の歴史の中に隠れた火種がある可能性を物語っていました。
「自分の死後、大事な家族にだけは絶対に揉めてほしくない」 そんな強い思いが、私を突き動かしています。
2. 20代から続けている「エンディングノート」の有用性
私は20代の頃からエンディングノートを書いています。
結婚直後、夫にも「あったら便利だよ」と勧めてみたところ、彼も書き始めてくれました。
ノートには、以下のような内容を記しています。
- 基礎的なプロフィールと大事にしていること
- 死んだら連絡を取ってほしい人のリスト
- 資産のありか(銀行、証券口座、保険、不動産など)
- 葬儀や埋葬の仕方の希望
- 介護が必要になった時の方針
- 家族へのメッセージ
- 遺産をどう分けてほしいか(法的拘束力はないが、意思を伝えるツールにはなる)
特に「家族へのメッセージ」を書くときは、これまでの思い出が溢れてきて、私は涙が止まりませんでした。
そんなこともあったなあ、と夫が書くのをふと見ていたら、同じようにメッセージを書いていた夫も泣いていました(笑)。
「やっぱり悲しくなるよね」と慰めましたが、家族への思いを再確認できる良い出来事となりました。
3. 相続税はいくらから?「1億6,000万円」の壁
さて、多くの人が不安に思う税金面、特に相続税。
まず知っておきたいのは、配偶者には非常に大きな優遇措置があることです。
※配偶者の税額軽減 配偶者が相続する場合、「1億6,000万円」または「法定相続分」のどちらか多い金額までなら、相続税はかかりません。
ただし、子供への相続も含めた「基礎控除(非課税枠)」には注意が必要です。
| 相続人の構成 | 非課税枠(基礎控除額) |
| 配偶者のみ | 3,600万円 |
| 配偶者 + 子供1人 | 4,200万円 |
| 配偶者 + 子供2人(我が家) | 4,800万円 |
| 配偶者 + 子供3人 | 5,400万円 |
資産形成を頑張っているアラサー・アラフォー世代なら、持ち家や保険金を含めると、意外とこの「4,800万円」の壁が見えてくるご家庭も多いはずです。
5. 誰に相談すべき? 頼れる3つの窓口
私たち夫婦は、夫の不安を解消するために以下の相談先を整理しました。
1 税理士(資産と節税のプロ)
相続税の申告や生前贈与の相談ならここ。
ただし、税理士にも「相続に強い人」とそうでない人がいます。
報酬や相性はピンキリなので、事前にしっかり調べることが大切です。
自分の死後、大事な財産や家族の未来を託す人なので、できればその税理士の人となりを知っておいた方が良いです。

仕事で関わることが多いのですが、本当に個性が出ます。
中にはお客さんに対して愛想の悪い人もいるので、
できれば生前にしっかり見極めてください!
もちろん、素晴らしい方の方が多いのでご安心を!!
2 弁護士(トラブル解決と遺言のプロ)
「誰が何を継ぐか」で揉めそうな場合や、法的効力の強い遺言書を作成したい時に。
親族間の調整が必要な場合の強い味方です。
少しでも揉めそうな気配があるなら、相談だけでもしておくのが良いと思います。
3 国民生活センター(トラブルの相談)
夫が見つけた意外な窓口。
ここは相続手続きそのものを行う場所ではありませんが、「葬儀費用の高額請求」や「解約できないサブスク」など、死後に発生した消費者トラブルの相談に乗ってくれます。
家族のためにこの場所を生前に教えておくのも良いですね。
6. 【徹底対策】見えない資産「デジタル遺産」をどう遺す?
ネット証券や暗号資産などのデジタル遺産は、紙の通知が届かないため対策が必須です。
- ログイン情報の「鍵」を共有する 全てのパスワードを教える必要はありません。スマホの解除パスコードや、パスワード管理アプリの「マスターパスワード」を1つだけ物理的なノートに記しておきましょう。
- 利用している金融機関の「一覧」を作る 「楽天証券」「SBI証券」など、名前さえ分かれば家族は照会可能です。また、スマホの「故人アカウント連絡先(iPhoneの機能など)」を設定しておくと、万が一の際に家族がデータにアクセスしやすくなります。
7. 【体験談】親の財産、どう切り出した?
自分たちだけでなく、親の財産についても把握しておくことは重要です。
以前FP相談に行った際、特に「定期預金」の扱いに注意が必要だと教わりました。
※ 定期預金の落とし穴
普通預金と違い、定期預金は解約手続きが非常に厳格です。
死後は戸籍謄本の束を持って何度も銀行窓口へ足を運ぶ必要があり、場所が分からないと探すだけでも一苦労です。
私は親に対し、「元気な今から言うのは失礼かもだけど」と丁寧に前置きした上で、FP相談の内容を伝えました。
あわせて、資産の在処をノートにまとめてほしいと依頼したところ、親も「確かにそうだね」と軽く前向きに捉えてくれました。
元気なうちに「家族の負担を減らすため」という目的を共有することで、嫌な顔をされずにスムーズな話し合いができました。
FP相談の詳しいレポート(親の財産について)はこちら↓
J-FLEC相談レポ|FPに指摘された「家計の3つの盲点」と面談準備の全手順 | 5年後に退職したい主婦 サイドFIREを目指す新NISA活用資産形成ブログ
まとめ
「死後のこと」を考えるのは、決して縁起の悪いことではありません。
むしろ、今を大切に生きるための、そして残される大切な人を守るための、前向きな準備です。
うちは、まだ相続税がかかるほどの財産はありませんが、財産が一定の金額を超えたり、子供たちが結婚して相続が複雑化する可能性が出てきたら、まずは生前贈与も含めて税理士に相談したいと思っています。
皆さんもまずは、パートナーと「もしもの時、どうしたい?」と話すところから始めてみませんか?

