「長期投資が大事だとは聞くけれど、具体的に何年持てばいいの?」
「10年も先なんて、イメージが湧かなくてモチベーションが続かない……」
新NISAなどの普及により、資産形成に興味を持つアラサー・アラフォー世代が増えています。
しかし、投資本にある「10年、20年」という数字は、どこか遠い世界の話に聞こえてしまうものです。
私は現在、退職を見据えた資産形成の過程で、約30銘柄を保有しています。
今年で投資を始めてちょうど10年。
今回は、私のポートフォリオの中から「10年選手」と「2年選手」のリアルな数字を公開します。
今回ご紹介する4銘柄は、全く別物の魅力がある銘柄たち。
成功も、失敗も、そして「耐え」の時期も含めた、投資の生きた記録をご覧ください。
1.【10年の果実】クリエイト・レストランツ(3387)
「長期投資のすごさを、目に見える形で証明してほしい」と言われたら、私は迷わずこの銘柄を挙げます。
- 保有期間: 10年
- 評価益: 188,800円(保有30銘柄中、7番目の成績)
- 取得時の状況: 1単元を約99,500円で購入
10年という月日は、投資環境を劇的に変えます。
この銘柄が今の高成績を誇る最大の理由は、期間中に2回行われた「株式分割」です。
10年持ち続けたことで、私の実質的な取得単価は、現在の株価から換算するとわずか249円まで下がっています。
もちろん、この10年が平坦だったわけではありません。
特に世界を襲ったコロナ禍では、外食産業は大打撃を受けました。
クリレスも一時無配(配当金が出ない状態)となり、優待券を握りしめながら「このまま倒産したらどうしよう」と不安になった夜もありました。
しかし、それでも手放さなかったのは、同社が展開する店舗(磯丸水産や鳥良商店など)の魅力と、利便性が年々増していたからです。
現在では、株主優待も拡充され、購入当初は年間6,000円(3,000円×2回)だった食事券が、現在は年間10,000円(5,000円×2回)にまで増えています。
年間で4,000円ももらえる金額が増えたことになります。
これは、銀行に10年預けていても絶対に得られない「成長の恩恵」です。

この銘柄の購入ボタンを押した直後の私に、
「10年後、その優待を使って家族4人で楽しく優待ランチしているよ」
と教えてあげたら、当時の私はどんな顔をするでしょうか…(^^♪
2.【2年の瞬発力】丸紅(8002)
「10年は長すぎるけれど、2年なら頑張れるかもしれない」という希望を与えてくれるのが、総合商社の丸紅です。
- 保有期間: 約2年
- 評価損益: +368,900円
- データ: 取得単価2,395円 / 現在株価6,084円 / 配当利回り1.19%(取得時4.49%)
この銘柄は、私が「高配当株投資」を本格的に志した際、一気に数銘柄を買い揃えた中の一つです。
当時、5大商社の中でも配当利回りが高く、安定感があったことから購入を決めました。
驚くべきは、その成長スピードです。
わずか2年で株価は2.5倍以上に跳ね上がり、含み益は36万円を超えました。
現在の株価では配当利回りが1%台まで下がっているため、もし「今から買うか?」と聞かれたら、私は躊躇するでしょう。
しかし、2年前に「今だ」と思って踏み出した一歩が、今の大きな含み益を作ってくれました。
長期投資というと「10年以上」が定説ですが、このように数年で大きく花開く事例を体験すると、投資のモチベーションは格段に上がります。
3.【忍耐の逆転劇】奥村組(1833)
長期投資において最も苦しく、そして最も成長させてくれるのが「含み損との戦い」です。
- 保有期間: 約2年
- 評価損益: +320,500円(200株)
- 一時期の含み損: マイナス400,000円
この銘柄は、一時期40万円もの含み損を抱えていました。
不適切な原価管理の問題や、2025年4月頃に予定されていた決算発表の延期など、投資家が「売り」に走りたくなるようなニュースが続いたからです。
しかし、私は決算書や中期経営計画を読み込みました。
そこには、2025年度から2027年度にかけて「連結配当性向70%以上」かつ「DOE(自己資本配当率)2.0%下限」という、極めて強力な株主還元方針が示されていました。
「企業がこれだけの還元を約束し、事業内容に希望が持てるなら、一時的な混乱で売る必要はない」
そう信じて持ち続けた結果、2025年2月頃の上方修正、増配、自社株買いの発表とともに株価は急騰。
「引くほど」上がった株価を見て、安易に損切りしなかった自分を褒めてあげたい気持ちになりました。
4.【現在進行形の修行】ケル(6919)
最後にご紹介するのは、購入してから現在まで、ずっと「真っ赤(マイナス)」な銘柄です。
- 保有期間: 約2年
- 評価損益: マイナス56,800円
- データ: 取得単価1,710円 / 現在株価1,426円 / 配当利回り5.61%
高い自己資本比率と独自のコネクタ技術に引かれて投資しましたが、現在は先行投資による大幅な減益や原材料費の高騰で苦戦しています。
普通なら「失敗した」と落ち込む場面ですが、私の考え方は少し違います。
現在の配当金をもらい続ければ、あと3年半ほどで累積配当額が含み損を相殺し、トータルの収支は「トントン」になります。
私の投資手法の根底にあるのは、「倒産さえしなければ構わない」という発想です。
海外売上比率が40%を超えるグローバル企業ですから、今の苦境も次なる飛躍への種まきだと信じています。
結論:長期投資の「時間」をどう使うか
今回ご紹介した4つの銘柄は、それぞれ私に違う教訓を与えてくれました。
- 10年経てば、 分割や増配によって、投資した元本は驚くほど小さく見えるようになる。
- 2年あれば、 市場の波に乗って資産が倍増することも、40万円のマイナスから生還することもある。
- マイナスの時こそ、 企業の情報を読み込み、「売らない理由」を見極める力が試される。
長期投資とは、単に時間を過ぎるのを待つことではありません。
企業の成長を共に喜び、時にはピンチを一緒に乗り越える「パートナーシップ」の期間なのだと感じています。
「10年後、5年後に笑っていたい」 もしそう思うなら、まずは2年、3年と持ち続けられる「自分なりの根拠」がある銘柄を探してみてください。
その一歩が、将来のあなたを助ける大きな資産になるはずです。
資産形成の道は長いですが、一歩ずつ、楽しみながら進んでいきましょう。
編集後記
この記事を書くために改めて自分のポートフォリオを見直しましたが、数字の裏には当時の不安や喜びが鮮明に残っていました。
ブログを通じて、皆さんと切磋琢磨しながら2030年の目標(退職!)へ向かっていければ幸いです。

